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焔のお習字教室-びじゅチューン!作品解説・モデル(元ネタ)・動画

びじゅチューン!『焔(ほのお)のお習字教室』のモデル(元ネタ)作品は?

びじゅチューン!上村松園『焰』大正7年 東京国立博物館

上村松園『焰』解説

作品名:焰
作者名:上村松園
制作年:大正7年
所蔵先:東京国立博物館

びじゅチューン!焔(ほのお)のお習字教室』のモデル(元ネタ)になった美術作品は、上村松園による美人画』。現在は東京国立博物館が所蔵しています。

『焔』の主題となった女性は、平安時代の長編物語「源氏物語」の登場人物で、主人公・光源氏の年上の恋人・六条御息所。上村松園『』に描かれた六条御息所は、光源氏を思うあまり気が狂い、生霊と化したかのような顔は青白く、髪の毛を噛みながら嫉妬に燃えています。さらに足元まで伸びる黒髪の質感や美しい藤の花の着物にまとわりつくクモの巣の絵柄がおどろおどろしさをより一層際だて、画面から六条御息所妖しい怨念が伝わってくるかのようです。

『焔』作者・上村松園とは

上村松園『母子』『夕べ』『序の舞』

上村松園『母子』『夕べ』『序の舞』

上村松園は明治生まれの女性画家。母性を感じる作品や、和服をまとう女性の美しさを最大限に引き出した美人画を多く描きました。本作『焔』は上村松園の作品としては非常に珍しい主題ですが、女性の妖しい美しさ・嫉妬に狂った佇まいのなかにも感じられる気品は、上村松園らしいといえます。

びじゅチューン!『焔のお習字教室』解説・登場人物

『焔のお習字教室』あらすじ解説

妖しく微笑んでいるようにも見える焔の女

妖しく微笑んでいるようにも見える表情(焔より一部抜粋)

びじゅチューン!焔のお習字教室』の主人公は藤の花の着物をまとった焔の女

自分のパフェと他人のパフェを見比べて相手のイチゴのほうが大きいのではとモヤる…。そんな日常のモヤモヤとした嫉妬を激しい焔で解決してくれるのが焔の女です。

最初に焔の女が話しかけたのは、横断歩道で信号が変わるのを待っている女学生。焔の女に「嫉妬に苛まれているのでは」と指摘された女学生は、自分よりバイトの後輩のほうが仕事を覚えるのが早く店にも馴染んでいると悩みを打ち明けます。気持ちがわかると頷いた焔の女は女学生に「思いを習字にぶつけてみないか」と勧め、おもむろに自分の長い黒髪を墨汁に浸すと「焔」の字を書きました。

次に焔の女のターゲットとなったのは車を運転する男性。隣に引っ越してきた家族の車が同車種の上クラスだったことに嫉妬していると打ち明ける男性に、焔の女は思いを墨に溶いてぶつけることを勧め、男性は自分の髪を筆にして「焔」の字を書きました。

好きな人とお祭りに行きたかったけど選ばれなかった見返り美人、クラスメイトに成績を抜かされた女の子、開催地だけ悪天候になってコンサートが中止になった観客たち、皆のいじわるになりそうな気持ち・嫉妬する気持ちが「焔」のお習字にぶつけることで次々晴れていきます。

『焔のお習字教室』歌詞係・登場人物

上村松園の肖像

上村松園の肖像

びじゅチューン!『焔のお習字教室』の歌詞係は『焔』の作者・上村松園が担当。

お祭りにでかけたのは『ナルキッソス天気予報』のジョセフと何にでも牛乳を注ぐ女、色男ジョセフの相手に選ばれず嫉妬に燃えているのは『見返りすぎてほぼドリル』の見返り美人。クラスメイトに成績を抜かされて悔しがっているのは『テュルプ博士の参観日』のクラスメイ子です。

演歌調の曲と焔の妖しさが絶妙にマッチした作品です

『焔のお習字教室』放送データ・作者・動画

放送局:NHK Eテレ(教育テレビ)
初回放送日:2021年8月2日
作者:井上涼(作詞・作曲・歌・アニメーション)
歌詞:掲載サイト無(動画内の歌詞をご確認ください)
動画:YouTubeどーがレージ


びじゅチューン!全作品一覧

2013年放送びじゅチューン!作品
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