電気さえあれば-びじゅチューン!作品解説・モデル(元ネタ)・動画

びじゅチューン!『電気さえあれば』のモデル(元ネタ)作品は?

田中敦子『電気服』

田中敦子『電気服』Photo:Daniel Lobo

『電気服』田中敦子

作品名:電気服
作者名:田中敦子
制作年:1956/1986年
所蔵:高松市美術館

びじゅチューン!電気さえあれば』のモデル(元ネタ)になった美術作品は、国内外で「草間彌生、オノヨーコに並ぶ偉才」と評される芸術家・田中敦子による『電気服』です。

電気服は、赤・青・黄・緑・橙など9色の合成エナメル塗料で塗り分けられた管球約100個と電球約80個がコードでつながっており、それぞれの管球と電球が不規則に着いたり消えたりする仕組みの芸術作品。作者の田中敦子は天井から吊り下げられた電気服を実際に着用するパフォーマンスも行いました。

びじゅチューン!ーアニメとモデル(元ネタ)の解説と全作品一覧
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田中敦子とは

電気服・着用イメージ

電気服を着た田中敦子 Photo:iv toran

前衛芸術家であり画家であった田中敦子(1932年 – 2005年)は、1955~1965年に20代の若者が中心の前衛美術団体「具体美術協会」の主要メンバーとして活動し、具体美術協会の創設者・吉原治良の「人の真似をするな、誰も見たことのない絵を描け」という号令のもと、壁際のベルが順に鳴り響く『ベル』、本作『電気服』など、前衛的な作品やパフォーマンスで田中敦子独自の世界を切り開いていきます。

電気服から新たな着想を得て制作された『Work 1963 B』

田中敦子『Work 1963 B』Photo:MotokiMatsumoto

『電気服』発表後の田中敦子は、電気服から得た着想を生かし、電球とコードの絡まりや電気から光への交換現象をモティーフにした合成樹脂エナメル塗料による絵画制作を続けました。

2000年代に入ると、田中敦子の作品は国内外で展示されるようになり、2011年にはイギリスやスペインで欧州初の田中敦子回顧展も開かれています。

びじゅチューン!『電気さえあれば』解説・登場人物

『電気服』オン・オフ Photo

『電気服』の電源をオンオフしてみると… Photo:Regine Debatty

びじゅチューン!『電気さえあれば』では、主役のうさぎが気合の入った電気服(身長アップの秘策の竹馬つき)で街に繰り出します。

電気がないと輝けない電気服、うさぎは電源の入っていない電気服を着てうろうろじゃらじゃらコンセントを探しまわりますが、空いているコンセントはどこにもありません。

「帰りたい…」

そんなうさぎを見かねた高校生にカフェの席を代わってもらったうさぎは、電気服をカフェのコンセントにつなぎ電源オン!電気服を光らせて店員さんやお客さんたちの注目を浴びます。

電気服オン・オフPhoto

電源のオンオフでガラッと印象が変わる電気服Photo:Regine Debatty

…カフェには長居できず、ふたたび電源の入っていない電気服を着てとぼとぼ歩くうさぎ。

業界人に(踊るほうの)クラブに連れて行かれたうさぎは、電気服をコンセントにつなぎ電源オン!DJや業界人が驚くほどのライトとネオンで光り輝き、クラブの主役になります。

…クラブからの帰り道、みたび電源の入っていない電気服を着てとぼとぼ歩くうさぎ。

工事現場のおじさんにスカウトされたうさぎは、電気服を工事現場のコンセントにつなぎ電源オン!ライトとネオンで最後の輝きを放ちますが、途中で夜が明けてしまいました。

『電気さえあれば』の歌詞係は時々ビリビリする電光。電気服のうさぎは『鮭ミラーボール』『民衆を温泉に導く自由の女神』『龍虎旅館』『エスパーカフェ』などの可愛らしい脇役から、オンオフの差が激しい気合いの入った主役に大抜擢です。

びじゅチューン!に現代美術が登場するのは久しぶりですね

『電気さえあれば』放送データ・作者・動画

放送局:NHK Eテレ(教育テレビ)
初回放送日:2019年11月27日
作者:井上涼(作詞・作曲・歌・アニメーション)
歌詞:掲載サイト無(動画内の歌詞をご確認ください)
動画:YouTubeどーがレージ

びじゅチューン!全作品一覧