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ディエゴ・ベラスケスの生涯と代表作・主要作品一覧

ディエゴ・ベラスケスの代表作・作品一覧Part.5

ベラスケスの作品を制作年(推定含)の古い順に並べており、このページでは1638年『メニッポス』~1654年頃までの作品をご紹介しています。
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『ラス・メニーナス』ディエゴ・ベラスケスの作品解説
『ラス・メニーナス』はバロックの巨匠であるスペインの画家ディエゴ・ベラスケスによる油彩画。『女官たち』『宮廷の侍女たち』とも。1656年に制作された大型の油彩画でスペイン史上最高の名画とも呼ばれるラス・メニーナスは現在スペインのプラド美術館に所蔵されています。
『ブレダの開城』ディエゴ・ベラスケスの作品解説
『ブレダの開城』はスペインの宮廷画家ディエゴ・ベラスケスの代表作。フェリペ4世の離宮レティーロ「諸王国の間」を飾った戦勝画のひとつ。『槍』『ラス・ランサス』とも。1634年~1635年頃に制作された油彩画で、マドリードにあるレティーロ王宮「諸王国の間」で公開され、1819年以降はプラド美術館に所蔵されています。

ベラスケス『メニッポス』

ベラスケス『メニッポス』1638年プラド美術館

1630年代後半に制作された、実物大に近い肖像画。床に放り出された書物は学問に対する軽蔑、水差しは欲望からの自由を暗示しています。

後述の『イソップ』と対として考えられる作品で、窓と窓の間の縦に細長い空間に飾られていた作品だと考えられます。

  • 作品名:メニッポス
  • Title:Menippus
  • 作者:ディエゴ・ベラスケス
  • Artist:Diego Velazquez
  • 制作年:1638年
  • 種類:油彩、キャンバス
  • 寸法:179cm×94cm
  • 所有者:プラド美術館

ベラスケス『イソップ』

ベラスケス『イソップ』1639-1641年プラド美術館

日本でもイソップ物語で親しまれている人物イソップの肖像画。動物の寓話を数多く手がけていることから狩猟館に飾られる人物に選ばれたと考えられます。

  • 作品名:イソップ
  • Title:Aesop
  • 作者:ディエゴ・ベラスケス
  • Artist:Diego Velazquez
  • 制作年:1639-1641年
  • 種類:油彩、キャンバス
  • 寸法:179.5cm×94cm
  • 所有者:プラド美術館

ベラスケス『元帥姿のフェリペ4世』

ベラスケス『元帥姿のフェリペ4世』1644年フリック・コレクション

1644年にカタルーニャに遠征した際に描かれた作品で、フェリペ4世に同行していたベラスケスは、この作品を3日間で仕上げたと言われています。

  • 作品名:元帥姿のフェリペ4世
  • Title:Portrait of Philip IV in Fraga
  • 作者:ディエゴ・ベラスケス
  • Artist:Diego Velazquez
  • 制作年:1644年
  • 種類:油彩、キャンバス
  • 寸法:129.8cm×99.4cm
  • 所有者:フリック・コレクション

ベラスケス『道化師ディエゴ・デ・アセド(エル・プリモ)』

ベラスケス『道化師ディエゴ・デ・アセド(エル・プリモ)』1645年プラド美術館

エル・プリモ(従兄弟)の愛称で呼ばれた道化師ディエゴ・デ・アセドは王室官房局で国王が文書に署名する印判を保管する職を勤めた人物。小さな体に乗せられた大きな書物は彼の知性を表しているといえます。

  • 作品名:道化師ディエゴ・デ・アセド(エル・プリモ)
  • Title:The Jester Don Diego de Acedo(Buffoon with books)
  • 作者:ディエゴ・ベラスケス
  • Artist:Diego Velazquez
  • 制作年:1645年
  • 種類:油彩、キャンバス
  • 寸法:106cm×83cm
  • 所有者:プラド美術館

ベラスケス『矯人セバスティアン・デ・モーラ』

ベラスケス『矯人セバスティアン・デ・モーラ』1645年プラド美術館

  • 作品名:矯人セバスティアン・デ・モーラ
  • Title:Portrait of Sebastian de Morra
  • 作者:ディエゴ・ベラスケス
  • Artist:Diego Velazquez
  • 制作年:1645年
  • 種類:油彩、キャンバス
  • 寸法:106.5cm×81.5cm
  • 所有者:プラド美術館

ベラスケス『聖母戴冠』

ベラスケス『聖母戴冠』1645年プラド美術館

アルカーサル内にあるフェリペ4世の最初の王妃イザベルが使う礼拝堂に設置されていたといわれる宗教画。右には球(世界)を支配する神、左にはキリスト、白い鳩の下にいるのが聖母マリアが配置されており、デューラーの木版画『聖母の被昇天』との共通性が指摘されています。赤や紫、濃紺でまとめられた色彩は過去のどの作品とも異なっており、濃紺のマントを羽織った聖母マリアが際立っています。

  • 作品名:聖母戴冠
  • Title:Coronation of the Virgin
  • 作者:ディエゴ・ベラスケス
  • Artist:Diego Velazquez
  • 制作年:1640-1645年
  • 種類:油彩、キャンバス
  • 寸法:178.5cm×134.5cm
  • 所有者:プラド美術館

ベラスケス『鏡のヴィーナス』

ベラスケス『鏡のヴィーナス』1648-1651年ロンドン・ナショナル・ギャラリー『鏡を見るヴィーナス』『ロークビーのヴィーナス』とも。

この時代のスペイン画家は宗教上の理由から裸体を描くことはなかったため、この『鏡のヴィーナス』はベラスケスがイタリアを訪問した際に描いたものだと考えられます。ベラスケスは生涯2度に渡ってイタリアを訪問しており、2度目のイタリア訪問では彫像の買い付けの役割も担っていました。『着衣のクレオパトラ』など、横たわる女性の古代彫像に触れる機会が多かったことは、この作品の大きなきっかけになったといえるでしょう。

  • 作品名:鏡のヴィーナス
  • Title:Rokeby Venus
  • 作者:ディエゴ・ベラスケス
  • Artist:Diego Velazquez
  • 制作年:1648-1651年
  • 種類:油彩、キャンバス
  • 寸法:122cm×177cm
  • 所有者:ロンドン・ナショナル・ギャラリー

ベラスケス『教皇インノケンティウス10世』

ベラスケス『教皇インノケンティウス10世』1650年頃ドーリア・パンフィーリ美術館

イタリアでも高い評価を得ていたベラスケスは、1649年から1年半滞在したローマで本作『教皇インノケンティウス10世』や『フアン・デ・パレーハ』などの肖像画など10点と多くの下絵を残したとされています。

『教皇インノケンティウス10世』は1649年12月25日からの聖年を記念した作品だと考えられますが、宗教界の頂点に立つ第236代ローマ教皇の肖像は、いかにも気難しく猜疑心に満ちた表情であり、「リアルで生々しい老齢の男性がそこにいる」といった仕上がりです。

教皇はこの作品に対し「すべてはあまりに正確だ」と大変満足していたといわれます。

ベラスケスの代表作となった『教皇インノケンティウス10世』は、多くの模写作品を生み出すほど影響が大きく、フランシス・ベーコン『ベラスケスによるインノケンティウス10世の肖像画後の習作』など、現代の芸術家たちからもオマージュを捧げられている作品です。

  • 作品名:教皇インノケンティウス10世
  • Title:Portrait of Innocent X
  • 作者:ディエゴ・ベラスケス
  • Artist:Diego Velazquez
  • 制作年:1650年頃
  • 種類:油彩、キャンバス
  • 寸法:141cm×119cm
  • 所有者:ドーリア・パンフィーリ美術館

ベラスケス『マリア・テレーサ王女の肖像』

ベラスケス『マリア・テレーサ王女の肖像』1651-1653年ウィーン美術史美術館

  • 作品名:マリア・テレーサ王女の肖像
  • Title:Portrait of the Infanta Maria Theresa of Spain
  • 作者:ディエゴ・ベラスケス
  • Artist:Diego Velazquez
  • 制作年:1651-1653年
  • 種類:油彩、キャンバス
  • 寸法:127cm×98.5cm
  • 所有者:ウィーン美術史美術館

ベラスケス『薔薇色のドレスのマルガリータ王女』

ベラスケス『薔薇色のドレスのマルガリータ王女』1653-1654年ウィーン美術史美術館

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