オランジュリー美術館展の作品・見どころ・混雑・感想・巡回展は?

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オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち

オランジュリー美術館展メインイメージ

横浜美術館の開館30周年を記念して開催されている「オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」が、いよいよ2020年1月13日で閉幕します。

オランジュリー美術館の展覧会が開催されるのは1998年以来、実に21年ぶりのこと。今回の展覧会には、印象派やエコール・ド・パリの作品群で知られるオランジュリー美術館が所蔵する絵画146点のうち69点が来日しています。オランジュリー美術館の所蔵作品をこれだけまとめて一度に鑑賞できる機会はなかなかありません。

改めてオランジュリー美術館展の魅力をおさらいしておきましょう。

オランジュリー美術館とは

パリ・オランジュリー美術館

パリ・オランジュリー美術館photo :Andy Hay

オランジュリー美術館は、フランス・パリにある美術館。もともとはチュイルリー庭園のオレンジ温室でしたが、モネの連作『睡蓮』を収蔵するため1927年に美術館に生まれ変わりました。モネの連作『睡蓮』が展示されている明るい自然光が差し込む展示室が特に有名です。

1965年からはジャン・ヴァルテル&ポール・ギヨームコレクション(後述)もオランジュリー美術館の収蔵作品に。現在のオランジュリー美術館は、ルノワールやモネなど印象派の絵画、マリー・ローランサンやモーリス・ユトリロなどエコール・ド・パリの絵画を主に収蔵しています。

オランジュリー美術館は2020年3月まで一部を除き改装工事中ということもあり、今回のオランジュリー美術館展には多くの名画の来日が実現しました。

ジャン・ヴァルテル&ポール・ギヨーム コレクションとは

キース・ヴァン・ドンゲンとアンドレ・ドランによるギヨーム夫妻の肖像画

キース・ヴァン・ドンゲンとアンドレ・ドランによるギヨーム夫妻の肖像画

ジャン・ヴァルテル&ポール・ギヨーム コレクションの礎となったのは、ポール・ギヨーム(1891-1934)が収集した絵画たち。パリの画商であり、モディリアーニやスーティンらを売れる前から積極的に支援したポール・ギヨームは、自分の手元に置く作品を確かな審美眼で収集するコレクターでもありました。

自邸を美術館にすることを夢見ていたポール・ギヨームが40代の若さで亡くなると、ポールが残した美術コレクションは妻ドメニカ(1898-1977)へと継承。建築家のジャン・ヴァルテル(1883-1957)と再婚したドメニカは、ポール・ギヨームが残した美術コレクションのなかから、当時としては前衛的だったキリコやピカソの作品を売却、ルノワールやシスレーなどドメニカ好みのクラシックな作品を追加しコレクションを再編していきます。

ドメニカによって「ジャン・ヴァルテル&ポール・ギヨーム コレクション」と名付けられたこれらのコレクションは、フランスに売却され、オランジュリー美術館に展示されることとなりました。ドメニカの2番目の夫・ジャン・ヴァルテルは作品のコレクションに関わっていなかったといわれているため、コレクションの中身はギヨーム夫妻コレクションともいえるでしょう。

最初の夫ポールは若くして突然の病死、2番目の夫ジャンは事故死、ドメニカの養子暗殺未遂事件などなど、スキャンダルに事欠かないドメニカは悪女として語られることも多い女性でした。オランジュリー美術館展にはポール・ギヨームとドメニカの肖像画も何点か展示されていますが、そうしたエピソードを知ってから夫妻の肖像画を見ると、少し違った雰囲気に見えてくるかもしれません。

オランジュリー美術館コレクション展の見どころ

ルノワールが描くピアノと女性

オランジュリー美術館展みどころ1点目ルノワール

オランジュリー美術館展の目玉画家であるピエール = オーギュスト・ルノワールは、ピアノを弾く女性たちを繰り返し描きました。今回のオランジュリー美術館展には、ルノワールらしい柔らかで優しいタッチの『ピアノを弾く少女たち』と、画中画にドガの作品が描かれた『ピアノを弾くイヴォンヌとクリスティーヌ・ルロル』が来日しています。

パリに恋した12人の画家たち

モディリアーニ『アントニア』、マティス『赤いキュロットのオダリスク』、スーティン『小さな菓子職人』

モディリアーニ『アントニア』、マティス『赤いキュロットのオダリスク』、スーティン『小さな菓子職人』

展覧会タイトルになっている「ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」の12人は以下の通り。

  1. アルフレッド・シスレー(1839年-1899年)
  2. ポール・セザンヌ(1839年-1906年)
  3. クロード・モネ(1840年-1926年)
  4. アンリ・ルソー(1844年-1910年)
  5. アンリ・マティス(1869年-1954年)
  6. キース・ヴァン・ドンゲン(1877年-1968年)
  7. アンドレ・ドラン(1880年-1954年)
  8. パブロ・ピカソ(1881年-1973年)
  9. マリー・ローランサン(1883年-1956年)
  10. モーリス・ユトリロ(1883年-1955年)
  11. アメデオ・モディリアーニ(1884年-1920年)
  12. シャイム・スーティン(1893年-1943年)

印象派を代表する画家モネ、シスレーのほか、フォーヴィズムを代表するマティス、エコール・ド・パリを代表するローランサンやモディリアーニらの作品も集合します。日本ではあまり取り上げられる機会のないシャイム・スーティンやアンドレ・ドランの作品が展示される点にも注目です。

オランジュリー美術館コレクション展・作品紹介

ピエール = オーギュスト・ルノワール『ピアノを弾く少女たち』

ピエール=オーギュスト・ルノワール『ピアノを弾く少女たち』1892年頃オランジュリー美術館『ピアノを弾く少女たち』1892年頃オランジュリー美術館
作者名:ピエール = オーギュスト・ルノワール
作品名:ピアノを弾く少女たち
制作年:1892年頃
サイズ:116.0×81.0cm

ルノワールの没後にポール・ギヨームが収集した作品。少女とピアノの組み合わせはルノワールのお気に入りのモティーフで、これまで6点の存在が確認されています。

クロード・モネ『アルジャントゥイユ』

クロード・モネ『アルジャントゥイユ』 1875年 オランジュリー美術館

作者名:クロード・モネ
作品名:アルジャントゥイユ
制作年:1875年
サイズ:56.0×67.0cm

モネの『睡蓮』を収めるために作られたオランジュリー美術館。オランジュリー美術館展にはモネの描いたアルジャントゥイユの風景画が来日しています。

アンリ・ルソー『婚礼』

アンリ・ルソー『婚礼』1905年頃 オランジュリー美術館

作者名:アンリ・ルソー
作品名:婚礼
制作年:1905年頃
サイズ:163.0×114.0cm

日曜画家だった素朴派の画家アンリ・ルソーによる、地に足がついていない不思議な構図と黒い犬がインパクト大の作品。こちらの作品と一緒に来日している『ジュニエ爺さんの二輪馬車』も謎の味わいがあっておすすめです。

アンドレ・ドラン『アルルカンとピエロ』

アンドレ・ドラン『アルルカンとピエロ』1924年頃 オランジュリー美術館

作者名:アンドレ・ドラン
作品名:アルルカンとピエロ
制作年:1924年頃
サイズ:175.0×175.0cm

アンドレ・ドランの才能をイチ早く見出していたポール・ギヨームの自宅に長らく飾られていた作品。本作はアンドレ・ドランによるドメニカの肖像画にも画中画として描かれています。

シャイム・スーティン『小さな菓子職人』

シャイム・スーティン『小さな菓子職人』1922-1923年 オランジュリー美術館

作者名:シャイム・スーティン
作品名:小さな菓子職人
制作年:1922-1923年
サイズ:73.0×54.0cm

ポール・ギヨームに才能を見出されたエコール・ド・パリの画家シャイム・スーティン。本作と同主題の『小さな菓子職人』はスーティンの手により繰り返し描かれました。

オランジュリー美術館コレクション展 混雑状況

展覧会の混雑状況のイメージ画像

閉幕まで残り1ヶ月強となり、そろそろ駆け込み鑑賞の方が増えてきます。週末は混雑すると考えておいたほうが良いでしょう。オランジュリー美術館展が最も空いている時間帯は、平日の朝イチもしくは閉館前の夕方になります。「平日に横浜美術館に出かけるのは難しい」という方は土曜日もしくは日曜の夕方近くの来館がおすすめです。

オランジュリー美術館コレクション展の感想・口コミ・評判

展覧会の感想・口コミ・評判のイメージ画像

オランジュリー美術館コレクションを鑑賞した感想

展覧会のタイトルは『ルノワールとパリに恋した12人の画家たち』ですが、展示構成から別格扱いのルノワールはもちろん、他の画家12人の作品も大変質が高く、個人的には「パリに恋した13人の画家たち」な展覧会だったと思います。日曜画家として知られるアンリ・ルソー、日本ではあまり大きな話題とならないシャイム・スーティンやアンドレ・ドラン作品も見ごたえがありました。

オランジュリー美術館コレクション展 Twitter上の感想・口コミ・評判

オランジュリー美術館コレクション展 開催概要・チケット情報

横浜美術館

オランジュリー美術館コレクション展 開催概要

  • 展覧会名:横浜美術館開館30周年記念 オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち
  • 開催会場:横浜美術館
  • 開催期間:2019年9月21日(土)~2020年1月13日(月・祝)
  • 開館時間:日曜~木曜は10:00~18:00、金曜・土曜は10:00~20:00
    ※2019年9月27日(金)・28日(土)、2020年1月10日(金)~12日(日)は21時まで
    ※入場は閉館の30分前まで
    ※開館・閉館時間が異なる曜日あり
  • 休館日:木曜日、2019年12月28日(土)~ 2020年1月2日(木)
    ※2019年12月26日(木)は開館
    ※休館日が追加・変更になる場合あり
  • 公式サイトオランジュリー美術館コレクション展

オランジュリー美術館展の巡回展は?

横浜美術館の開館30周年を記念して開催されているオランジュリー美術館展には、巡回展はありません。横浜美術館での開催期間中にお出かけください。

オランジュリー美術館コレクション展のチケット

チケット料金

前売券・早割券の取り扱いは終了しました

当日券
一般:1,700円
大学・高校生:1,200円
中学生:700円
65歳以上:1,600円
※小学生以下無料

一般以外のチケットを購入・入場の際は証明できるものが必要です

チケット購入方法

オランジュリー美術館コレクション展の当日券の購入には、オンラインで購入できる展覧会公式チケットが便利です。

横浜美術館券売所ほか、セブンチケット(セブンコード076-118)、チケットぴあ(Pコード769-774)、イープラスも利用できます。

詳しくはオランジュリー美術館コレクション展公式サイトのチケット情報からご確認ください。

オランジュリー美術館コレクション展公式サイト
チケット情報:https://artexhibition.jp/orangerie2019/tickets/

オランジュリー美術館コレクション展 会場アクセス

横浜美術館
〒220-0012
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目4−1

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