みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ―線の魔術
アルフォンス・ミュシャとミュシャに影響を受けたアーティスト&アート作品を紹介する展覧会「みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ―線の魔術」が好評です。
ジャポニスムの影響も受けているミュシャのポスターやイラストは、日本人にも大変人気があり、「ミュシャっぽい」と聞けば、多くの人が「あんな感じかな~」といくつかの作品を思い浮かべることができるのではないでしょうか。
没後80年の展覧会となるみんなのミュシャ展では、ミュシャが若い頃に手がけたデザインやミュシャ様式を確立したグラフィック作品、ミュシャから影響を受けたアーティストや漫画家・イラストレーターの作品など合わせて約250点を展示。時代を超えて愛されるミュシャの魅力や秘密を様々な角度から紐解く試みの展覧会です。
渋谷・Bunkamuraザ・ミュージアムから始まったみんなのミュシャ展は、現在、京都文化博物館で開催中、このあとも全国4箇所へ巡回(後述)します。
ミュシャ様式を確立したアルフォンス・ミュシャとは
アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、チェコ生まれの画家・グラフィックデザイナー。
パリで手がけた大女優サラ・ベルナールの舞台ポスターが評判となったことをキッカケに、ミュシャは「ミュシャ様式」と呼ばれる美しく艶やかな女性が主役のポスターや装飾パネルを次々に生み出し、一躍売れっ子画家となります。アール・ヌーヴォーの旗手となったミュシャは「線の魔術師」と呼ばれ、ミュシャ様式の作品は後世のアーティストにも多大な影響を与えました。
1910年にプラハに戻ったミュシャは、20年の歳月を費やし、壮大な連作『スラヴ叙事詩』を制作。国立新美術館で『スラヴ叙事詩』全20点がまとめて公開された際に、来館者数65万人超、2017年の展覧会来館者数全国1位を記録したのも記憶に新しいところです。
みんなのミュシャ展の見どころ
大女優サラ・ベルナールを誰より美しく描いたミュシャ
大女優サラ・ベルナールの戯曲「ジスモンダ」の再演用ポスターを、本来の担当画家の代わりに引き受けたことが大ブレイクのキッカケとなったミュシャ。みんなのミュシャ展には、サラ・ベルナールの雰囲気とミュシャの作風が絶妙にマッチした「ジスモンダ」「ハムレット」「椿姫」などのポスターが展示されています。一部作品は写真撮影もOKです。
ミュシャが後世のアーティストに与えたインスピレーション
1963年にロンドンで開かれたミュシャの回顧展がきっかけで人気が再燃したアルフォンス・ミュシャ。その影響は60~70年代のミュージックシーンに顕著となり、ジミヘンやストーンズなど一斉を風靡したロックミュージシャンたちも盛んにミュシャ様式を作品に反映させました。
日本でも多くのアーティストがミュシャからインスピレーションを受けた作品を発表しており、みんなのミュシャ展には与謝野晶子の歌集「みだれ髪」の表紙ほか、松苗あけみや山岸凉子、天野喜孝など、有名漫画家やイラストレーターたちの作品が展示されています。
みんなのミュシャ展・作品紹介
ミュシャ『舞踏―連作〈四芸術〉より』
作者名:アルフォンス・ミュシャ
作品名:舞踏―連作〈四芸術〉より
制作年:1898年
円型の花やモティーフから人物の一部がはみ出したミュシャのQ型方式は多くのアーティストに影響を与えたデザイン。少女マンガなどに見られる「花を背負ったヒロイン」や「デザインの一部になるほどなびく髪」もミュシャの影響かもしれません。
ミュシャ『ツタ』
作者名:アルフォンス・ミュシャ
作品名:ツタ
制作年:1901年
あごやデコルテがふっくらした女性の髪にツタが飾られたリトグラフ。Q型方式と似ていますが、こちらはツタに囲まれた円の内側に女性が収まっています。
ミュシャ『モナコ・モンテカルロ』
作者名:アルフォンス・ミュシャ
作品名:モナコ・モンテカルロ
制作年:1897年
パリからモンテカルロまでの列車旅をPRするための宣伝ポスター。列車は描かれていませんが、少女の表情から旅のワクワク感が伝わってきます。
ミュシャ『ジョブ』
作者名:アルフォンス・ミュシャ
作品名:ジョブ
制作年:1896年
煙草の巻紙の宣伝ポスター。流し目の女性の髪がデザインの一部にもなっています。日本のマンガに与えた影響が非常にわかりやすい作品です。
みんなのミュシャ展 混雑状況
みんなのミュシャ展(京都)混雑状況
みんなのミュシャ展・京都会場は、週末は時間帯により混雑しています。
京都会場ではサラ・ベルナールのポスター数点の写真撮影が許可されており、多くの人がポスター前に集まるため、来館者が多い時間帯の撮影コーナーは大変混雑しています。会場でポスターの撮影を希望されている場合は、できるだけ展覧会が空いている日時を選んでお出かけになることをおすすめします。
みんなのミュシャ展(京都会場)が特に混雑するのは日曜の昼間、逆に余裕があるのは平日の朝イチまたは夕方。日曜にお出かけの場合は閉館前1~2時間前が狙い目です。
みんなのミュシャ展 今後の混雑予想
全国6箇所を巡回する「みんなのミュシャ展」。今後の混雑予想は、開催日が近づいてから更新します。
みんなのミュシャ展の感想・口コミ・評判
みんなのミュシャ展を実際に鑑賞した感想
渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムの「みんなのミュシャ展」を鑑賞。
1.序―ミュシャ様式へのインスピレーション
2.ミュシャの手法とコミュニケーションの美学
3.ミュシャ様式の「言語」←撮影OK
4.よみがえるアール・ヌーヴォーとカウンターカルチャー
5.マンガの新たな流れと美の研究
平日に出かけたのですが、撮影が許可されているエリアはあまりに人が多く、撮影は早々に諦めました…。
2017年のミュシャ展(国立新美術館)はチェコ時代の壮大で劇的な大作『スラヴ叙事詩』が主役でしたが、今回の展覧会「みんなのミュシャ展」はスラヴ叙事詩とは対照的な、パリ時代の華やかなミュシャ作品と、ミュシャ作品に影響を受けた後世のアーティスト作品が主役です。
マンガを貪り読んで育ってきた自分にとって、コミックスのカラーページにミュシャの空気を感じたことは一度や二度ではなかったので、ミュシャとともに松苗あけみさんや山岸凉子さんの美しい作品を鑑賞できたことにも感激。ミュシャはもちろん、後世のアーティストの才能にも改めて驚かされた展覧会でした。
みんなのミュシャ展 Twitter上の感想・口コミ・評判
本日のお出かけ②
京都文化博物館にて「みんなのミュシャ展」
レコードジャケットやイラスト・漫画への影響など、他のミュシャ展とちょっと視点が違う感じで面白かった。漫画家さんの原画展示もあり。
写真は撮影OKの3枚。 pic.twitter.com/HAY35QVCVf— mayu-mi🌸 (@mayu_saku) December 1, 2019
みんなのミュシャ見てきた。印刷されるべき線とデザインとしてのミュシャを60年代サイケデリックアートから日本の少女漫画まで繋げる視点は面白いがなぜさべあのまさんとひさうちみちおさんの展示がないw!(あたしはこの2人でミュシャを知った。)
そしてこう並べるとミュシャの元祖にして圧倒的力よ。 pic.twitter.com/pjwIckWeBD— 青木俊直 (@aoki818) December 1, 2019
#みんなのミュシャ #ミュシャ
東京では全くゆっくり見られず、緑水案の金平糖缶欲しかったので京都で散々してきましたwペコも金平糖も素敵すぎる缶!しかも金平糖まさかの葡萄味!作品イメージに寄せてきた! pic.twitter.com/ObAprr52Dt— ぽん子 (@Ponpoko_tanuko) November 30, 2019
京都文化博物館で公開中の「みんなのミュシャ展」に行ってまいりました。
装飾的な女性の作品を中心に、素描や習作、参考資料の写真と完成品を見比べる面白い試み、ミュシャに影響を受けたアメコミや少女漫画、ゲームやアニメ、CDジャケットなどのイラストの展示もあり大変見応えのある展示でした。 pic.twitter.com/0pxdpS4mgp— 小日向 マキナ (@k_macchina) November 28, 2019
ふっふっふ
みんなのミュシャ!有名どころ+ルーツや挿絵画家時代、素描、写真習作が何点もあっておもしろかった♡
天野さんは絶対「白虹」あると思ってたグインサーガの表紙の中でも大好きな作品
応挙から京都画壇もよかった
かわいいを取り入れたには納得(笑
襖絵の再現展示がよかったな pic.twitter.com/Sv8Ma2XTYF— yo-yo (@Yo2yo9) November 24, 2019
京都に「みんなのミュシャ」見にいってきた。展示数多くて大満足。撮影OKも3点ありました。ミュシャさんの女性の腕の肉感と手の表情がすごく好き。もう一回行きたい。ポストカードとかグッズもたくさんあったしミュシャ好きは行くといいよ。文化博物館の建物も良いよ。 pic.twitter.com/LwIs7oU2kj
— はしべぇ@白銀の墟読了 (@nyashiiii) November 23, 2019
みんなのミュシャ展 巡回情報
みんなのミュシャ展は以下の日程で全国を巡回する予定です。チケット料金や開館日時は開催地ごとに異なりますので、各会場の情報が公開され次第、追記していきます。
- Bunkamura ザ・ミュージアム
2019年7月13日(土)~9月29日(日) - 京都文化博物館※開催中
2019年10月12日(土)~2020年1月13日(月・祝) - 札幌芸術の森美術館
2020年1月25日(土)~4月12日(日) - 名古屋市美術館
2020年4月25日(土)~6月28日(日) - 静岡県立美術館
2020年7月11日(土)~9月6日(日) - 松本市美術館
2020年9月19日(土)~11月29日(日)
みんなのミュシャ展(京都)開催概要・チケット情報
みんなのミュシャ展(京都)開催概要
- 展覧会名:みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ―線の魔術
- 開催会場:京都文化博物館
- 開催期間:2019年10月12日(土)~2020年1月13日(月・祝)
- 開館時間:10:00~18:00
※金曜日は19:30まで
※入場は閉館の30分前まで
※開館・閉館時間が異なる曜日あり - 休館日:月曜日休館
※月曜祝日の場合は月曜開館、翌日休館
※休館日が追加・変更になる場合あり - 公式サイト:みんなのミュシャ(ytv)
みんなのミュシャ展(京都)のチケット
チケット料金
前売券・早割券の取り扱いは終了しました
当日券
一般:1,500円
大学・高校生:1,200円
中学・小学生:500円
※未就学児は無料
学生料金のチケットで入場の際は学生証が必要です
チケット購入方法
みんなのミュシャ展の当日券は、京都文化博物館チケット窓口ほか、ローチケ(Lコード59100)、セブンチケット(セブンコード078-571)、チケットぴあ(Pコード769-587)など主要プレイガイドで購入できます。
詳しくはみんなのミュシャ展公式サイトのチケット情報からご確認ください。
みんなのミュシャ展公式サイト
チケット情報:https://www.ytv.co.jp/mucha2019/
割引チケット・クーポン情報
みんなのミュシャ展(京都)は、京都国際マンガミュージアムと相互割引を行っています。入場券(半券可)提示で当日料金から200円割引です。
相互割引をご利用の先は相互先のチケットを忘れずお持ちください。
※割引は窓口でチケット購入時のみ適用
※1枚につき1名様1回限り有効
※各展覧会の会期中のみ適用
※他の割引サービスとの併用はできません
みんなのミュシャ展(京都)会場アクセス
京都文化博物館
〒604-8183
京都府京都市中京区東片町623ー1
みんなのミュシャ展(札幌)開催概要・チケット情報
みんなのミュシャ展(札幌)開催概要
- 展覧会名:みんなのミュシャミュシャからマンガへ―線の魔術
- 開催会場:札幌芸術の森美術館
- 開催期間:2020年1月25日(土)~4月12日(日)
- 開館時間:9:45~17:00
※入場は閉館の30分前まで
※開館・閉館時間が異なる曜日あり - 休館日:月曜日
※2月24日(月)開館、2月25日(火)休館
※休館日が追加・変更になる場合あり
みんなのミュシャ展(札幌)のチケット
チケット料金
●音声ガイド付きチケット※ローソンチケット限定
一般:1,800円
大学・高校生:1,100円
中学・小学生:900円
※音声ガイド窓口にて音声ガイド券を提示
販売は2020年1月24日(金)まで
一般以外のチケットで入場の際は学生証が必要です
●図録付きチケット※チケットぴあ限定
一般:3,700円
※券種は一般チケットのみ
※図録は特設ショップレジカウンターにて引き換え
販売は2020年1月24日(金)まで
●前売券
一般:1,300円
大学・高校生:600円
中学・小学生:400円
※小学生未満は無料
前売券の販売は2020年1月24日(金)まで
一般以外のチケットで入場の際は学生証が必要です
●当日券
一般:1,500円
大学・高校生:800円
中学・小学生:600円
※小学生未満は無料
一般以外のチケットで入場の際は学生証が必要です
チケット購入方法
みんなのミュシャ展(札幌)の前売券は、札幌芸術の森美術館チケット窓口ほか、ローソンチケット(Lコード12739)、チケットぴあ(Pコード769-922)、セブン-イレブン、道新プレイガイド、札幌市民交流プラザチケットセンター、教文プレイガイドなどで購入できます。
最新情報は札幌芸術の森美術館公式サイトからご確認ください。
みんなのミュシャ展(札幌)会場アクセス
札幌芸術の森美術館
〒005-0864
札幌市南区芸術の森2丁目75番地