カール・ラーション展・東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
2018年9月22日(土)より、東京・新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館にてカール・ラーションの展覧会「カール・ラーション スウェーデンの暮らしを芸術に変えた画家」が開催されています。
カール・ラーションは、家族をモティーフにした心あたたまる水彩画を数多く手がけた北欧スウェーデンの画家。スウェーデン国立美術館の階段ホールに展示されているラーションの油彩画『冬至の生贄』は、一時日本人の蒐集家が所蔵していたことでも話題になりました。
日本で開催されるカール・ラーションの展覧会は1994年以来今回で2回目、なんと24年ぶりの回顧展です。今回のカール・ラーション展には、カール・ラーションの油彩・水彩画、版画、挿絵のほか、カール・ラーションの自宅インテリアを彩った小物など計130点以上が展示されています。
カール・ラーション展 見どころ
ジャポニスムの影響を受けたカール・ラーション
パリで暮らしていた時期があるカール・ラーションは、ジャポニスムから強い影響を受けました。展示作品のひとつ『アザレアの花』は、アザレアの花を手前中央に置いた線描からジャポニスムが感じられる作品となっています。
カール・ラーションの理想的なライフスタイル
カール・ラーション夫妻は、北欧スウェーデンの自宅「リッラ・ヒュットネース」を改装・増築しながら子ども達を育てました。カール・ラーション夫妻が作り上げた理想的な暮らしは、今なお多くの人々のライフスタイルに影響を与えており、カール・ラーションが暮らした「リッラ・ヒュットネース」は、現在カール・ラーション・ゴーデン(記念館)として一般に公開されています。
自宅のインテリアや家具を自分達でデザインし、妻カーリンによるテキスタイルで整え、いま流行りの言葉で言うなら「丁寧な暮らし」を実践していたカール・ラーションファミリー。
今回のカール・ラーション展は、カール・ラーションの絵画や版画、挿絵のほか、ラーションが絵付けした皿、妻カーリンによるテーブルクロスやタペストリー、クッションカバーなど、カール・ラーションの理想的な暮らしぶりが垣間見られる展示構成となっています。
あたたかみのあるカール・ラーション作品がお好きな方はもちろん、北欧の雰囲気やインテリアがお好きな方にもおすすめの展覧会です。
カール・ラーション展・作品紹介
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館にて開催中のカール・ラーション展に展示されている作品を何点かピックアップしてご紹介します。
カール・ラーションン『明日はクリスマス・イヴ』
作品名:明日はクリスマス・イヴ
作者:カール・ラーション
制作年:1892年
所有者:カール・ラーション・ゴーデン
カール・ラーション『カーリンの命名日のお祝い』
作者:カーリンの命名日のお祝い
制作年:1899年
所有者:カール・ラーション・ゴーデン
カール・ラーション『かくれんぼう』
作品名:かくれんぼう
作者:カール・ラーション
制作年:1901年
所有者:カール・ラーション・ゴーデン
カール・ラーション『史跡巡りをする夫妻』
作品名:史跡巡りをする夫妻
作者:カール・ラーション
制作年:1906年
所有者:カール・ラーション・ゴーデン
カール・ラーション展の混雑状況
現在、カール・ラーション展は、ほぼ全ての時間帯で混雑なく鑑賞できます。
損保ジャパン日本興亜本社ビル42階にある東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館は、美術館入り口からの見晴らしが良いことでも知られていますが、現在地での営業は来年9月で終了(隣接地の低層ビルにて2020年春リニューアルオープン)が決定していますので、高層階からの眺めは今のうちですね。
こちらの美術館の常設展示には約58億円という落札価格でも話題になったゴッホの『ひまわり』が展示されており、平日など入場者の少ないときはほぼ独り占めで鑑賞できます(個人的に隣にゴーギャンの作品が並べられているところに毎回グッときます)。展覧会とあわせ常設展もおすすめです。
カール・ラーション展の感想・評判
呟くのを忘れてたけど先日カール・ラーション展行って来ました。ご自分の子供達を描いているので個性までわかるよう。
そして奥さまのカーリンの手仕事が見事!織物、洋裁、刺繍もろもろ。あんなに子供が沢山いていつやってたんだろう。
ゴッホのひまわりも初めて見た。(撮影できるのは複製画のみ) pic.twitter.com/6OU2LvohD6— ゆうこ (@yuponHama) 2018年12月4日
カール・ラーション展、予想を遥かに超えて楽しめた。絵もいいが、妻カーリンの仕事や共同して家庭を楽しみ生活を楽しむ姿が本当に良かった。妖艶な挿絵も好ましいし、子供らの絵も明るい。装飾性の高さも素敵。増築し続ける家もいいなあ。
絵の中の猫と犬も楽しい。すごく良かった。いいもの見たわ。— 遊行七恵 (@yugyo7e) 2018年12月8日
ラーション展見てきた。興味深かったのはケイト・グリーナウェイの影響(それもラファエル前派の画家というよりトイブックのイラストレータとしての彼女からの)について。明確な輪郭線と簡素な色、可愛い子どもと共通点は確かに多い。
— らろりるん (@Amaranthus1867) 2018年12月5日
カール・ラーションはどことなくミュシャのような人物の表現を持ちつつ、後年には浮世絵の様相を得ていた。彼が用いた線は簡潔でさっぱりとしていたけれど、色彩の表現は水彩だったことも相まって優しく豊かな人間性を感じる画面だった。
— まろいらむfr (@kmzemn) 2018年10月18日
カール・ラーション展/スウェーデンの画家。知名度はよく分からないがミュシャ、ケイト・グリーナウェイ 、北欧インテリアあたりでぴんときたら是非(伝われ。妻カーレンのテキスタイルや室内装飾も素敵で、うわーこんな部屋最高すぎると思っていたらなんとイケアによる再現あり(写真) #art pic.twitter.com/G2iKt8kqRy
— サリー (@garancear) 2018年10月13日
カール・ラーション展 概要・アクセス
カール・ラーション展 開催概要
展覧会名:カール・ラーション スウェーデンの暮らしを芸術に変えた画家
開催会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
開催期間:2018年9月22日(土)~ 12月24日(月・休)
開館時間:午前10時~ 午後6時
※10月3日(水)、26日(金)、12月18日(火)~23日(日)は午後7時まで
※いずれも入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(9月24日、10月1日、8日、12月24日は開館)
※休館日が追加・変更になる場合あり
公式サイト:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
カール・ラーション展・会場アクセス
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
〒160-8338 東京都新宿区西新宿1丁目26−1 損保ジャパン日本興亜本社ビル42階
カール・ラーション展チケット
チケット料金
お得な早割券:販売終了
前売券:販売終了
当日券
一般:1,300円
大学・高校生:900円
65歳以上:1,100円
中学生以下:無料
学生料金(無料の中学生含)は学生証、65歳以上は年齢の分かる証明書が必要
チケット購入方法
カール・ラーション展の前売券は、取り扱いが終了しています。
当日券の購入には、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館 受付(開館日のみ)、チケットぴあ(Pコード:769-171)、ローソン(Lコード:31813)、イープラスほか主要プレイガイドが利用できます。
詳しくはカール・ラーション展を開催中の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館公式サイトからご確認ください。
カール・ラーション展公式案内ページ