アンドレア・マンテーニャ 画家プロフィール
アンドレア・マンテーニャ Andrea Mantegna
アンドレア・マンテーニャ(1431-1506)は、初期ルネサンスを代表するイタリア人の画家です。
初期ルネサンス期のなかでもパドヴァ派に分類されるマンテーニャは、同時期の画家としてマザッチオに次ぐ重要な画家とされています。その実力は、北イタリアの多くの画派や北方ルネサンスのデューラーらにも大きな影響を与えました。
前縮法など遠近感にこだわったアンドレア・マンテーニャの代表作に『死せるキリスト』『オリーブ山の祈り』『カーメラ・デッリ・スポージ』があります。
アンドレア・マンテーニャの生涯
マンテーニャはパドヴァ近郊に生まれ、10歳で画家スクワルチョーネの養子になり、スクワルチョーネの工房で働きました。
禁欲的な知識人だったマンテーニャは、徒弟から搾取していたスクワルチョーネと折り合いが悪くなり17歳で独立。すると途端に才能を発揮し、みるみる売れっ子になります。
スクワルチョーネのライバルであったベリーニの娘と結婚し、マントヴァのゴンザーガ家に宮廷画家として招き入れられたマンテーニャは、その後の生涯をマントヴァで過ごしました。
某ファミリーレストランの室内装飾でもよく見かける『カーメラ・デッリ・スポージの天井画』は、ルドヴィコ・ゴンザーガ2世所有の城内に描かれた作品です。
アンドレア・マンテーニャの作品の特徴・鑑賞ポイント
遠近法や前縮法で奥行き感を表現したマンテーニャ
独創的な解釈と知的な工夫、見事な観察眼によるディテールへのこだわりにより、従来の祭壇画や肖像画を劇的に生まれ変わらせたことで知られるアンドレア・マンテーニャは、遠近法や前縮法に長けた絵画作品よって世の中を驚かせました。
代表作『ヴェローナのサン・ゼーノ祭壇画』や『オリーブ山の祈り』などでは巧みな遠近法を用い、作品の奥行き感を表現しています。
また、彫刻家としても高い実力を有したマンテーニャは、人間の肌や自然の岩の描画にも彫刻のような表現を用いました。代表作『聖セバスティアヌス』などは古代ギリシャ・ローマの彫刻像を思わせる立体表現です。
アンドレア・マンテーニャの代表作
アンドレア・マンテーニャ『死せるキリスト』
作品名:死せるキリスト
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1470-1474年頃
種類:テンペラ
寸法:68cm×81cm
所蔵先:ブレラ絵画館(イタリア・ミラノ)
ジャンル:宗教画(歴史画)
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マンテーニャ『死せるキリスト』作品解説
アンドレア・マンテーニャ『死せるキリスト』は、マンテーニャの死後、画家のアトリエから見つかったテンペラ画。前縮法により横たわるキリストの身体は極端に短く描かれ、足を大きく描くことで遠近感を表現しているのが特徴的です。死せるキリストの表情のほか、手足や脇腹にある聖痕もすべて描かれています。
前縮法とは?
人体を下から見上げた時に体が短縮して見える視覚効果を用いて、遠近感を表現したもの。
アンドレア・マンテーニャ『死せるキリスト』には極端とも言える前縮法が用いられていますが、マンテーニャの遠近感の表現は、当時とても画期的なものでした。
アンドレア・マンテーニャ『オリーブ山の祈り』
作品名:オリーブ山の祈り
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1455年
種類:テンペラ
寸法:63cm×80cm
所蔵先:ロンドン・ナショナルギャラリー(イギリス)
ジャンル:宗教画(歴史画)
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マンテーニャ『オリーブ山の祈り』作品解説
アンドレア・マンテーニャ『オリーブ山の祈り』は、曲がりくねった道が画面を横切る対角線上の遠近法が大胆なテンペラ画。オリーブ山の祈りは別名ゲツセマネの祈りとも呼ばれ、磔刑の前日に神に祈るイエスとその弟子たちが描かれており、ユダはうさぎのいる曲がりくねった道を通って、兵士たちを案内しています。
アンドレア・マンテーニャ『キリストの磔刑図』
作品名:キリストの磔刑図
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1457-1460年
種類:テンペラ
寸法:76cm×96cm
所蔵先:ルーヴル美術館(フランス)
ジャンル:宗教画(歴史画)
キーワード:
マンテーニャ『キリストの磔刑図』作品解説
アンドレア・マンテーニャ『キリストの磔刑図』は、ヴェローナのサン・ゼーノ祭壇画のためのテンペラ画。キリストや罪人の肉体、人々の嘆き悲しむ様子が生々しく緻密に描かれ、遠くに描かれた山や街が遠近感を際立たせています。
アンドレア・マンテーニャ『カーメラ・デッリ・スポージ』
作品名:カーメラ・デッリ・スポージ
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1463-1474年
所蔵先:ドゥカーレ宮殿(イタリア・マントヴァ)
ジャンル:
キーワード:
マンテーニャ『カーメラ・デッリ・スポージ』作品解説
アンドレア・マンテーニャ『カーメラ・デッリ・スポージ』は、マンテーニャのパトロンであったルドヴィコ・ゴンザーガ2世(ゴンザーガ家)所有の城にある結婚の間の天井画。遠近法を生かし、城内にいながら空が見えるよう錯覚するような「だまし絵」表現が特徴です。ファミリーレストランの室内装飾で見かけることもあり、美術に詳しくない方にも広く知られています。
アンドレア・マンテーニャ『聖セバスティアヌス』
作品名:聖セバスティアヌス
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1480年頃
種類:テンペラ
寸法:255cm×140cm
所蔵先:ルーヴル美術館(フランス)
ジャンル:宗教画(歴史画)
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マンテーニャ『聖セバスティアヌス』作品解説
アンドレア・マンテーニャ『聖セバスティアヌス』は、パトロンであったルドヴィコ・ゴンザーガ2世の死後に描かれたテンペラ画。ルドヴィゴの子供の婚姻を記念して描かれたと考えられます。下から見上げるように描かれた聖セバスティアヌスの身体や奥に見える建物などは彫刻家としても実力が高かったマンテーニャらしく、遠近感を生かした壮大な構図です。
アンドレア・マンテーニャの有名絵画
アンドレア・マンテーニャ『ユディトとホロフェルネス』
作品名:ユディトとホロフェルネス
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1495年頃
種類:テンペラ
寸法:30.6 cm × 19.7 cm
所蔵先:ワシントン・ナショナル・ギャラリー
ジャンル:宗教画(歴史画)
キーワード:
アンドレア・マンテーニャ『岩場の聖母』
作品名:岩場の聖母(洞窟の聖母)
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1488–1490年
種類:テンペラ
寸法:32 cm × 29.6 cm
所蔵先:ウフィツィ美術館
ジャンル:宗教画(歴史画)
キーワード:
アンドレア・マンテーニャ『神殿奉献』
作品名:神殿奉献
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1455年頃
種類:テンペラ
寸法:67 cm×86 cm
所蔵先:ベルリン絵画館
ジャンル:宗教画(歴史画)
キーワード:
アンドレア・マンテーニャ『聖アンナ、洗礼者聖ヨハネといる聖家族』
作品名:聖アンナ、洗礼者聖ヨハネといる聖家族
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1495-1505年
種類:
寸法:75 cm×61 cm
所蔵先:アルテ・マイスター絵画館
ジャンル:宗教画(歴史画)
キーワード:
アンドレア・マンテーニャ『聖母の死』
作品名:聖母の死
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1462-1464年頃
種類:テンペラ
寸法:54 cm×42 cm
所蔵先:プラド美術館
ジャンル:宗教画(歴史画)
キーワード:
アンドレア・マンテーニャ『美徳の園から悪徳を追い払うミネルヴァ(徳の勝利)』
作品名:美徳の園から悪徳を追い払うミネルヴァ(徳の勝利)
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1502年
種類:テンペラ
寸法:160 cm × 192 cm
所蔵先:ルーヴル美術館
ジャンル:歴史画・寓意画
キーワード:左手に女神アテナ(ローマ神話のミネルヴァ)
アンドレア・マンテーニャ『羊飼いの礼拝』
作品名:羊飼いの礼拝
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1450-1451年
種類:テンペラ
寸法:40 cm× 55.6 cm
所蔵先:メトロポリタン美術館
ジャンル:宗教画(歴史画)
キーワード:
アンドレア・マンテーニャ『贖い主としてのキリスト』
作品名:贖い主としてのキリスト
作者:アンドレア・マンテーニャ
制作年:1495-1500年
種類:テンペラ
寸法:78cm×48cm
所蔵先:コペンハーゲン国立美術館
ジャンル:宗教画(歴史画)
キーワード: