セザンヌ

セザンヌ『赤いチョッキの少年』

投稿日:2017年8月28日 更新日:

セザンヌ『赤いチョッキの少年』

『赤いチョッキの少年』

セザンヌが1888から1890年にかけて描いた絵画『赤いチョッキの少年』は、体に対して右腕が非常に長く描かれ、肩の位置も実際の人体とは異なっています。バランスを取るためにセザンヌは意図的にモデルの片腕だけを長く伸ばして描きました。空間がゆがんだような印象を受けるが、すべてセザンヌの計算上での構図。静物画で評価を得たセザンヌは、こうした人体モデルの絵画にも取り組むようになったのです。

2008年ビュールレ・コレクションからセザンヌの『赤いチョッキの少年』をはじめモネの『ベトゥイユ近辺のひなげし(Poppies near Vetheuil)』(1879)、ドガの『ルピック伯爵と娘たち(Count Lepic and his Daughters)』(1871)、ゴッホの『花咲くマロニエの枝(Chestnut in Bloom)』(1890)の美術品4点が盗まれるというヨーロッパ史上最大の美術品盗難事件が起きました、これまでに無事すべてが発見されています。セザンヌの『赤いチョッキの少年』は4作品のなかで最後となる2012年にセルビアで無事発見されました。

『赤いチョッキの少年』作品情報

作者:セザンヌ(ポール・セザンヌ)
製作年:1888–1890年
所蔵先:ビュールレ・コレクション(スイス)

作者ポール・セザンヌはこんな人

ポスト印象派の代表的な人物ポール・セザンヌは、ひとつの物を様々な視点から捉えて描く方法で一躍有名になった画家です。静物を様々な角度から見ることにこだわりがあったセザンヌは、時間をかけて対象を捉え描いていくタイプの画家ですが、モデルとなる人間に対しても非常にシビアであったことでも知られています。長時間のポーズに疲れたモデルが少しでも動いてしまうと「リンゴは動かない!」と言ったそう。き、きびしい…。
しかし、こうしたセザンヌの絵画への情熱がピカソやブラックら後世の画家に影響を与え、『現代絵画の父』と呼ばれるまでの成功の秘訣だったともいえるのではないでしょうか。

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